7月7日、ブラジルボルソナロ大統領がコロナに感染したというニュースが流れてきた。ボルソナロ大統領はこれまでコロナを過度に恐れる馬鹿らしさを言い続けてきた。
7/8現在、ブラジルのコロナの感染者数は172万人、死者数6万8000人。感染者・死者のいずれも米国に次ぐ、世界2番目の感染国となっているのにだ。
曰く、
– Agora, Ceilândia/DF. pic.twitter.com/uGNSPoswBz
— Jair M. Bolsonaro (@jairbolsonaro) March 29, 2020
Twitterでは、「ウイルスは存在する。私たちはそれに立ち向かわなくてはならない。男らしく戦おう。子どものようにふるまうのはやめよう!」と支持者に訴えた。
そして、自分自身が感染した時も
とその言動は変わらず、経済重視の姿勢を貫いた。誠にあっぱれだと思う。しかし、この行動に対してメディアは、「コロナ軽視だ、国民の命を犠牲にするつもりか、コロナ患者を見捨てるのか」、と騒ぎ立て批判している。
というわけでメディアとボルソナロ大統領のどちらがアホなのか検証してみる。
まず、ブラジルのコロナ感染者数は世界第2位、死者数は6.8万人。もしこれが日本なら大騒ぎどころではない。なんせたったの950人の死者でパニックになっているのだから。安倍さんの首はとび、自民党も与党から引きずりおろされていただろう。
ロックダウンは効果がない
1番批判されたのは、ロックダウンを拒否した時だ。しかもその理由がふるっている。「我々はみな死ぬのだ」というコロナに対する対策にしての非科学的、非合理的言い分。他国で行われている外出禁止についても、「大量監禁だ」と批判し、外出すべしとの姿勢を貫いている。
単なる無知蒙昧、傍若無人の振る舞いと思うだろうが、必ずしもそうではない。なぜなら、ボルソナ大統領が言うように、ロックダウンは効果がないことが判明したからだ。
英大学研究チームの論文によれば「ロックダウンは必要なかった」
日本が外出を自粛して感染者数や死者数を抑えた時、日本人は日本すごい、綺麗好きが功を奏したと喜んだが、それならなぜ、「外出自粛」止まりの日本よりも、厳格な「ロックダウン」に踏み切った国の方が感染者や死亡者が多いのか。
この疑問がわかないところがコロナ脳といわれる人たちのコロナ脳たる所以ではあるのだが。
衝撃の論文を発表したのは、英イースト・アングリア大学の研究チーム。イギリスやドイツ、フランスを含む欧州30カ国を対象に、店舗への休業命令などのコロナ対策の効果について統計的に分析した。(出典:デイリー新潮)
その結論を抜粋すると、「音楽祭やスポーツイベントの大規模集会や教育機関の休校については、介入後の日数が増えるにしたがって感染者が減っている」が、「ロックダウンは日数が延びるにつれて、感染者数が増加。
外出禁止が感染拡大を抑制するのに必要でない可能性を示している」
事実、厳格なロックダウンを敢行したイタリアやスペイン、アメリカではいまだに感染者数や死亡者数が多い。イタリアは3月9日にロックダウンしたが、5月以降も連日200人近い死者を出している。
いつ終わるのかは、わからない
じゃ、いつコロナは終息するんだい?って話しになるのだが、これはわからない。なぜなら歴史が証明しているからです。
2.ペストはどのようにして終息したのかは明らかではない
3.1918年のスペイン風邪は終息したと思われていたが、1968年に香港で再び流行した
4.インフルエンザはワクチンがあるのに、日本で最大年間1万人も死んでいる
というわけで、ここで分かるのは疫病は人が忘れた時に終息(正確には収束)するということ。
なぜかコロナだけ怖がる人々
コロナを怖がる人と話しをすると明確に分かることがある。それは数値を知らないということだ。知っているのは今日の感染者数だけ。感染者の累計、重篤者数累計、現在の重篤者数、死者数累計を聞いても答えは「知らない」。
もちろん、年間の交通事故者数(3千人)、風呂場で年寄りが倒れて死ぬ数(1万9千人)、肺炎の死者数(10万人)、インフルエンザの死者数(1万人)も知らない。教えたとしても、「でもコロナは怖いから」なんで、って聞くと「テレビでやってるから」、「小池さんが言ってるから」と答える。
そして何よりわかってないのは、ブラジル大統領の言うように人は何かの形で必ず死ぬということだ。他の死は許容している(かのように見えるだけ)が、コロナだけを恐れるということは、実は他の死も身近に考えていないのだ。大袈裟に言うと自分は死なないと思っている。
さらに言えば、コロナを怖がってロックダウンを続けたときの経済被害は金だけではなく、命まで奪い、それはコロナ以上の被害になるということを知らない。
下図は失業率と自殺者のグラフ(舞田敏彦氏作成)だが、見事な相関関係を示している。一般的に失業率が1%上がると、自殺者は約2000人増えると言われている。
バブル崩壊時と今の失業率の差はざっくり3%。とすると年間6,000人の自殺者増。
これが5年も続いたら・・・そしてこの話しはブラジルも同じ、というか日本以上の被害が出る。
(出典:NewsWeek)
ボルソナロ大統領は正しかった
以上のように、ロックダウンは効果がない、いつ収束するかわからない、ロックダウンを続けたときの自殺者数まで喝破して(喝破しているかどうかはわからないが結果そうなっている)、「外出禁止など無意味、ロックダウン 拒否、コロナは風邪と言い放っているボルソナ大統領は世紀の策士」という結論にしかならんのです。
(アイキャッチ画像出典:西日本新聞)