政治家はポピュリスト、有権者は健忘症

政治

ポピュリズムという言葉がある。ウイキペディアによると、
「ポピュリズム(平民主義)(公民主義)(人民主義)(大衆主義)とは、一般大衆の利益や権利を守り、大衆の支持のもとに、既存のエリート主義である体制側や知識人などに批判的な政治思想、または政治姿勢のことである。

日本語では大衆主義や人民主義などのほか、否定的な意味を込めて衆愚政治や大衆迎合主義などとも訳されている。また、同様の思想を持つとされる人物や集団をポピュリストと呼び、民衆派や大衆主義者、人民主義者、もしくは大衆迎合主義者などと訳されることがある」

つまりは主義、主張、政策に乏しく大衆の気に入るようなことを言って人気かせぎをする政治、または政治家のこと。そして、その政策が実現しようがしまいがどうでもいい。日本においてはこういう政治家がほとんどだが、その典型が小池百合子都知事。

12のゼロと7つのゼロのうそ

「出典;小池ゆりこ氏選挙ポスター」

小池氏が都知事に当選したとき、なにを言ったか覚えている人は少ないが、このゼロという言葉に聞き覚えのある人は多いと思う。

このうち、達成できたのは「ペット殺処分ゼロ」のみであとは未達成。「待機児童ゼロ」は小池氏は「格段に激減した」うそぶいているが、ゼロと言ったらゼロ以外は未達成だ。「満員電車ゼロ」は達成どころか施策すら打ち出していない有り様。

そもそもこの政策を掲げたとき、鉄道事業の関係者は失笑したとも言われている。「都道電柱ゼロ」は小池氏は会見で「センター・コア・エリアでは95%は地中化を達成した」と誇ったが、都が2019年に発表した資料によるとたったの40%。

「残業ゼロ」や「介護離職ゼロ」も未達成、「多摩格差ゼロ」に至っては意味不明で検証さえできない。
はっきり言って最初からやる気もない公約だらけだ。

希望の党の12のゼロは思っと笑える。隠蔽ゼロ、移動困難者ゼロ、花粉症ゼロ、ブラック企業ぜろに至ってはもはや公党の公約とも思えない。

そもそも公約は検証可能なものをいうのであって、いたずらにゼロという言葉遊びをし、有権者を騙すものをマニュフェストとは呼ばないし呼んではならない。

有権者の健忘症

こういう政治家は選挙で鉄槌が下されるのであるが、そうはいかない。2期目を目指した都知事選も圧勝で、得票数は366万票、次点に280万票以上の大差をつけた。

得票率は戦後に行われた都知事選で6番目の59.70%、得票数は2012年に猪瀬直樹氏が獲得した433万票余に次ぐ2位だった。何よりも驚いたのは、小池氏が初当選した4年前の前回選を得票率(44.49%)、得票数(約291万票)とも大幅に上回ったことだ。

ここから言えることはただ1つ。有権者は健忘症か、そうでなければ阿呆だ。以前、「日本人の1/3は日本語が読めない」という記事を書いた(こちら↓)が、

日本人の1/3は日本語が読めないって本当?PIAACの衝撃
突然ですが、この問題は解けますか?(画像出典:国立教育政策研究所)これはPIAAC(ピアック)といって、OECD(経済協力開発機構)が実施した「国際成人力調査(PIAAC)」の問題の1部です。ちなみにこれはレベル1-5あるうちのレベ...

内容は、「日本人のおよそ3分の1はまともに日本語の文章を読めない」、「日本人の3分の1以上は小学校4年生以下の数的思考力しかない」、「パソコンを使った基本的な仕事ができるのは日本人の1割以下」。

これはわたしが言ったのではなく、OECDの調査結果からくる事実だ。小学校4年生以下の数的思考力で、そもそも4円前の小池の公約などを記憶し、いや記憶しなくとも調べて検証するなどできるはずがないのだ。

小池氏はこの7つのゼロ以外にも壮大にやらかしている。豊洲移転だ。全く否のない豊洲移転を1年以上も遅らせ、都税を38億円を無駄遣いしただけではなく、五輪前に完成する予定の環状2号線の開通を遅らせた。

もし五輪が通常開催されていれば、選手村から会場までは大渋滞必至だった。しかし、有権者はこんなことも覚えていないし、思い出そうともしない。

コロナ「選挙運動」で都の貯金を使い果たす

小池人気を支えたのは、コロナ対応だ。はっきり言ってどれも間違いだらけ。感染者が拡大し始めた3月25日の会見では「ロックダウン」(都市封鎖)という言葉の真の意味を間違えて使い、その後もステイホーム」「東京アラート」「ウイズコロナ」だのと、とにかく愚集受けする言葉を並べ、ポピュリストの真価を発揮。

そして、コロナで選挙運動をしている小池氏が金も使った結果、都の財政も流石に逼迫してきた。東京新聞によれば、これまでの新型コロナ対策で、貯金にあたる財政調整基金は9000億円以上あったのがなんと807億円まで激減。今後は新型コロナの影響で税収も1兆円規模で減収が見込まれる厳しい状況。

そんなことも知らずにせっせと投票にいった人はなんと366万人ですよ。はっきり言ってただただ情けない。

 

 「出典:東京新聞」

まあ、そんな小池氏だが、反小池人気もすごい。「女帝小池百合子」は売れに売れて、メルカリで定価以上にもなったくらいだ。正直日本の行く末がマジで心配になっております。

「女帝小池百合子」がメルカリで定価以上で売れている理由(アゴラ 掲載記事)
都知事選で早くも圧勝ムードが漂う小池百合子氏。支持率は51% と他の候補をあたま10個も引き離している感じです(参照:毎日新聞)。そんな小池百合子氏を題材にした「女帝小池百合子(石井妙子氏著、文藝春秋1,650円)」が売れています。実際に買...