2回目の今回は、「マンションの耐久年数」、「繰り上げ返済の効果」、「マンション2戸持つことの破壊力」などについてお話ししていきます。
なお、前回のエントリーはこちらです。

マンションの耐久年数
年収300万円台でマンションを買おうとすると、前回のエントリーで例にあげたマンションのように、手の届く価格は500万円台程度になろうかと思います。
500万円台になると、なかなか築浅の物件はありません。多分築30年かそれ以上になると思います。
「30年も経ったマンションは、これからどのくらいもつのだろう?ローンの途中で壊れたりしないのか?」
と不安を感じるかもしれませんが、正直問題はありません。
マンションの法的での耐用年数は47年となっています。しかもこれはあくまで減価償却を定めたもの、つまり税法上の話しです。
実際の耐用年数は60年とも70年、あるいは100年とも言われています。事実、ニューヨークやヨーロッパでは100年を越すアパートがたくさんあります。
ですので築30年を過ぎるマンションでも不安に思う必要はありません。ただし、すべてのマンションがそうだとは言えません。買う際にチェックすべきポイントはあります。例えばマンションに限らず建物は定期的にメンテナンスが必要です。これに必要な経費がきちんと積み立てられているか(修繕積立金)をチェックする必要があります。この点については次回以降でお話しします。
繰り上げ返済の効果を知りましょう
ローンを組みましたが、毎月の支払いは家賃が「やって」くれます。前回のエントリーで書いたように、家賃から管理費等とローンを差し引いた取り分が実利益になります。
でも、それに満足していてはダメです。ローンのあるマンションは純粋な資産ではありません。あくまでも借り物です。借り物を貸して儲けている段階です。
ローンを組んだ当初のほとんどは利息です。イメージでいうとこんな感じです。
(画像出典:goo住宅・不動産)
オレンジの部分が利息です。ローンがスタートした直後の半分以上は利息になります。例えば、1,000万円を金利2%、30年ローンで借りた場合、毎月の返済額は36,962円ですが、最初の数年間は6割が利息です。つまり、22,177円が利息。返しているお金は14,787円しかありません。
このまま繰り上げ返済をしない場合は、330万円も利息を払うことになるのです。
繰り上げ返済をすると白抜き部分の利息が不要となり、さらに期間も短縮(点線の部分)できます。
ざっくり言うと、50万円繰り上げ返済することで、期間短縮だけでなく50万円の利息が節約できます。
そして上図を見てわかるように、繰り上げ返済は早ければ早いほど得になります。
マンションを2戸持つ破壊力
しつこく繰り上げ返済のことを書いてきましたが、繰り上げ返済することには、もう1つの意味があります。
それは自分のマンションを2つもつためです。先に書きましたが、ローンのあるマンションは純粋な資産ではありません。あくまでも借りているものです。
自分の、「ローンから解き放たれた」マンションを持つ必要があるのです。
例えば、先のエントリーで例に出した5万円の家賃のマンションを2戸、自力で持ったとします。そうすると、
毎月、31,680円「5万円-(8,500+9,820)」×2=63,360円の実利益が入ってきます。
同等のマンション500万円をもう1軒頭金なしで買って、この2軒のマンションの実利益を丸々ローンの返済にあてたとします。するとローンは7年2ヶ月で返済を終わりまる。
つまり、およそ7年で3件目のマンションを手に入れることができるのです。しかも3軒目のマンションは、自分のお金は1円も投入していません。
ですので、まず、ローンのないマンションを最低2戸持つことがとりあえずの目標と考えてください。
長くなりましたので、今回はこれで終わります。
次回以降は「どうやったら自力マンションを2軒持てるのか?」さらに、「マンション選びのポイント、ポテンシャルのあるマンションとは」「なぜワンルームか」「なぜ東京か」、「マンションを買う際に必ずチェックすべきこと」「管理費と管理費の違い」などについてお話しします。
(アイキャッチ画像:パグリックドメインQ)