「2025年、マンションの9割近くが価格下落」というAI衝撃予測」は本当?

不動産

2019年6月の週刊現代の記事に「2025年、マンションの9割近くが値下がりする…AIが衝撃予測」という記事がある。

1年経過した現在、その内容を検証、今後を予測してみます。記事によると

ひとつには、’19年に予定される消費税増税です。駆け込み需要が発生しますが、その後の販売低迷は避けられない。

東京五輪後の’22年に待ち受ける『生産緑地問題』です。営農義務の指定期限切れにより、全国で東京ドーム約2900個分の農地が宅地に変わる可能性があります

2025年、マンションの9割近くが値下がりする――。衝撃的な予測をAI(人工知能)がはじき出した。

今回本誌は、全国の主要マンション200棟を厳選し、AIを使って’25年の価格予測を実施した。その予測結果を掲載したのが本記事後半の表だ。値下がりするマンションは実に170棟。都市部でも都心、郊外を問わず軒並み下落するとの予測結果になっている。

すでに都心一等地の富裕層向け高級マンションを除けば、デベロッパーは在庫を抱えはじめており、値段設定の見直しが顕著になっている。’25年までこの傾向は続き、マンション価格は下がっていくことになるでしょう」(元大京取締役で不動産ジャーナリストの大越武氏)

東京五輪を終えて5年後の’25年は、日本社会にとってエポック・メイキングな年になる。都市開発が一服し、全国で人口減少が深刻化する。

東京都では人口増加がストップするこの年に、団塊世代が一斉に後期高齢者となる「2025年問題」が社会を襲うのだ。この年、マンション需要は本格的な減退期を迎える。

2025年、マンションの9割近くが値下がりする…AIが衝撃予測(週刊現代) @moneygendai
実は、今の値段があまりにも高すぎるのかもしれない。五輪を前に、供給がピークに達し、マンション価格は下落を始める。その「底」が、2025年だ。これからいったいなにが起こるのか。

要約すると、

・①現在も在庫を抱えはじめてていて、さらに消費増税が始まること、②後期高齢者の2025年問題、東京都では人口増加が止まる、③生産緑地問題

などによって、マンションは下落傾向になるということです。

まず、①消費増税でマンションの売れ行きがどうなったかですが、

(出典:suumo)

消費増税は2019年10月ですが、それ以降のマンションの成約価格は下がるどころか右肩上がりです。

次に、②東京の人口予測ですが、

東京都政策企画局の資料によれば、

(出典:東京都)

確かに2025年を境にして減少傾向になりますが、2030年までは極めてなだらかです。

2025年は1,398万人、2030年は1,394万人と5年間で4万人の減と、ほぼ変わりません。
よって実質下がり始めるのは、2035年からといって良いでしょう。

次に、③2020年の生産緑地問題ですが、

2022年を機に、日本の大都市圏の農地が戸建てやマンションの住宅用地として大量の供給されることで、不動産の地価が大暴落するとともに賃貸物件の空室率が激増するという仮説です。

簡単に言うと、

「1992年に生産緑地法の改正が行われ、市街化区域内の農地は、農地として保全する「生産緑地」と宅地などに転用される「宅地化農地」に明確に分けられることとなった」

それにより、1992から30年が経過してその優遇と制約の期限が切れる2022年以降は、税制優遇を受けられない代わりに営農義務が無くなり自由に農地を宅地に転用することが可能になるということです。
それにより、2020年に東京ドーム2千数百個分を超える膨大な都市部の農地が、一気に不動産市場に供給され、大都市部の不動産価格が値崩れを起こすという説です。

三大都市圏特定市(東京23区、首都圏・関西圏・中部圏の政令指定都市)の市街化区域には、「生産緑地」に指定されている農地が1万ヘクタール以上もあって、このうち約8割が2022年が期限となる。

しかし、あまり知られていませんが、2017年に生産緑地法が以下のように改正されました。

・10年間、農業を希望する人は農業を継続できる
・95都市で生産緑地指定の面積が500m2から300m2に引き下げらた。

つまり、10年間実質延長さらに緑地指定の農地が実質減ることによって、2022年の生産緑地問題は避けられるとみます。

正直インカムゲインを目的にマンション投資をしているわたしからすると、マンション価格は下がって欲しいのですが、そうもいかないようです。笑

ただ、この記事の2ページめにあった、「駅チカ」格差がについては、うなずける部分があります。
ここまでの格差が出ているとは記事を読むまで知りませんでしたが、わたしも不動産コンサルに携わっていると、「駅から近いこと」を条件に上げるお客さんが増えたように感じていました。

なので、これまでのエントリーも何度か書きましたが、「駅から徒歩10分以内」のマンションは必須だと思います。