ラーメン店倒産の原因は「コロナ禍ではない」理由

コロナ

昨日、今日とラーメン店の倒産が多いというニュースが流れています。

9月までの倒産は34件で、これは過去最多だった昨年の36件を上回る勢いとのこと。

9月までに「六角家本店」など累計34件 ラーメンチェーン大手でも店舗閉鎖相次ぐ

 ラーメン店の倒産が急増傾向にある。帝国データバンクの調べでは、「ラーメン店」の倒産が2020年9月までに34件判明した。9月までの累計で30件を超えたのは2000年以降初めてで、この時点で過去最多となった19年通年(36件)の件数に並ぶ勢いとなっている。このペースが続けば、ラーメン店の倒産は過去20年で最多を更新することが確実となる。

こうした経営環境もあり、ラーメン店大手では拡大路線から転換、不採算店舗の閉鎖を急ピッチで進めている。幸楽苑は1月、不採算店舗など51店舗の閉店を発表。コロナ禍での需要急減もあり、最終的に2020年度4-6月期での店舗は前年同期比で77店減少した。東海地方を中心にラーメン店を展開するスガキヤは、21年3月までに北陸などで約30店舗を閉店。JBイレブンも、運営する一刻魁堂などで不採算6店舗の閉店を発表している。

(記事つづく)

(yahoonews/帝国データバンク)

ラーメン店の倒産が急増、20年は過去最多の見込み 競争激化で厳しさ鮮明に(帝国データバンク) - Yahoo!ニュース
 ラーメン店の倒産が急増傾向にある。帝国データバンクの調べでは、「ラーメン店」の倒産が2020年9月までに34件判明した。9月までの累計で30件を超えたのは2000年以降初めてで、この時点で過去最多

 

ラーメン店倒産 9月までの件数 過去最多に 新型コロナ影響

信用調査会社の帝国データバンクによりますと、ことし1月から先月までに1000万円以上の負債を抱えて法的整理の手続きをとったラーメン店は、全国で34件に上りました。

(記事つづく)

ラーメン店倒産 9月までの件数 過去最多に 新型コロナ影響 | NHKニュース
【NHK】新型コロナウイルスの影響でラーメン店の倒産が増加傾向にあり、ことし9月までの件数がこれまでで最も多くなっていることが分か…

いずれのニュースも、原因コロナ禍が主であるとしていますが、果たしてそうでしょうか。データで検証してみたいと思います。

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飲食店の倒産は増え続けている

下記のグラフで分かるとおり実はラーメン店だけでなく、飲食店の倒産は増えています。

2013年から2016年は持ち直したものの、その後は上昇傾向にあります。

(出典:帝国データバンク/流通NEWS)

飲食店でも人気のラーメン店も、外食産業の拡大とともに店舗数を増加していきます。

経済センサス(総務省)の統計データによると、2012年の全国のラーメン店舗数は1万6,960店でしたが、2016年には1万8,041店へと増加しています。

しかし、実態は政府のデータよりもその数は、はるかに多く、日本全国のラーメン店数は、約3万軒程度であるといわれています。

なぜその差が生まれるかというと、ラーメン店の他に中華料理店は含まれません。中華料理店を含んだワードで、NTTのタウンページで調べると、3万件はあります。

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過当競争

3万店という規模はコンビニ店舗数で比べるとわかりやすいと思います。

(出典:読売新聞)

コンビニは約5.5万店、です。いやまどこにでもあるコンビニ、街を歩けばコンビニの2件や3件目にすると思います。このコンビニでさえ5.5万件。ラーメン店の3万件がいかに多いかが分かります。

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高い原価率

飲食店は原価率(食材費/売上高*100)が高く、利益が少ないといわれています。

健全な飲食店の原価率は30%程度といわれていますが、記事中にあるように多くのラーメン店が低価格競走の中で疲弊し、潰れていく傾向にあります。

 

以前、アベマ TVで閉店した店の原価率を見たのですが、なんと原価率は40%を超えていました。

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最大の鬼門人件費

先の画を見ると分かりますが、原価とは食材費です。このほかに、人件費や光熱費がかかってきます。だいたい、その他の割合は一般的にはこんな感じです。

「人件費:30%、家賃費率:10%、光熱比率:8%、その他経費(チラシなど広告費等):12%、全ての経費を除いた利益は10%」

よって、原価率が30%を超えたら赤字を意味しますその中でも最大の鬼門は人件費。店を経営していくには当然人手がいります。最低賃金は上がり続け、今東京でバイトを雇おうとすれば、最低1013円が必要です。ラーメン一杯の平均単価は、およそ800円、利益は100円にもなりません。

(出典:最低賃金COM)

「いくらでもOK」を除く9選択肢の上限金額×得票数の合計を人数分で割った平均は、802円だった。高い値段の選択肢が平均値を押し上げているものの、800円前後が一つの目安になるとみていいだろう。

(出典:Jタウンネット)

そんな中、人件費で時給1000円のバイトを雇って経営をなりたたせるためには、時間で最低13杯以上売る必要があります。しかも売り続ける必要があるのです。

通常の業種だと、創業や開業から5年以内に廃業する割合が1割台であるのに対し、飲食業界では3割にのぼっています。ラーメン業界はそれよりも早く、開業から半年以内に約5割が廃業し、5年以上存続できる店舗は1割ともいわれます。

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とどめのコロナ禍

そしてそんな中襲ってきたコロナ。

何度も出していますが、内閣府の飲食店に関するデータを見ると現在でも対前年比-15%となっています。

(出典:内閣府)

ただ、5月にそこを打ってからは右肩に上がってきているので、これからはやや回復傾向にあると思います。

ただ、残念ながら前述したようにコロナが終わったとしても過当競争、価格のデフレ化、人件費増加を乗り越えられるラーメン店は減少を続けていくと思います。

 http://syotti.com/2020/09/03/economy/