佐野選手と梶谷選手が同率首位
先日、この佐野選手と中日大島選手が首位打者争いをしますが、大島選手は届かず、佐野選手が逃げ切る。その確率は80%と書きました。

ところが、予想は大外れ、なんと、同じ横浜DeNAベイスターズの梶谷選手が驚異的に追い上げて、なんと、二人とも402打数132安打の打率.328、佐野選手と同率首位に並びました。
梶谷選手は、10月27日:4/5、25日:1/4、24日:1/3、23日:3/4、22日:1/1、21日:0/1、18日:2/5と、ここ1週間で、23打数12安打、打率5割2分1厘と猛追していました。
DeNAの1番・梶谷は5打数4安打。打率を・328に上げ、首位打者争いでチームメートの佐野に並んだ。
ともに402打数132安打と数字は全く同じ。残りは10試合だが、佐野はこの日、左肩脱臼のために出場選手登録を抹消された。
同僚同士のタイトル争い。佐野がシーズン中に復帰できるかは不明で、最終結果がどうなるか注目される。
(スポニチ)

首位打者の価値
横浜の試合は残り10試合、最終日は11/14の巨人戦です。
この記事にあるように、佐野選手は脱臼をしてしまいましたので、今季はほぼ絶望です。無理に出たとしても怪我明けでは打率を下げるだけですので、それはしないと思います。
ネットでは首位打者の他にも最多安打のタイトルがあるので、梶谷選手は出場するのではないかとの声もありますが、わたしはそうは思いません。
首位打者と最多安打は公認タイトルではありますが、重みが全く違います。首位打者はまさにバットマンの最大の冠です。
ホームラン王を3度とったミスタータイガース阪神の掛布選手は、それでも首位打者がほしいと言っていましたが、それだけ首位打者のタイトルは価値があるのです。
もし、梶谷選手が今日以降の試合に出場するモチベーションは、最多安打狙いか単独首位打者狙いです。
最多安打は今中日の大島選手の136安打、4本差です。中日も残り10試合なので条件は同じ。となると、10試合で4本差を縮めなければいけません。10試合で4本というのは結構厳しいハードルです。
また、首位打者にしても現段階で同率とはいえ首位打者は首位打者です。あえて単独首位打者狙いに打席に立つとは思えません。
メンタル面からの考察
昔、横浜の前身である大洋ホエールズの長崎選手は中日の田尾選手と首位打者争いをしました。首位打者になってからは、試合に出ず、大洋ー中日戦では大洋の投手が露骨な敬遠をして物議を醸しました。
その頃、長崎選手は「とてもじゃないけど、平常心で打席に立てない」とコメントしていました。つまり、首位打者争いをしている最中、普通のメンタルで打席に立つことはできないということです。
梶谷選手も同じで、これまでは追いかける立場で、しかも打率がかなり開いていたので、まさか首位打者争いまでするとは自分自身も思っていなかったのでは。
そして今同率首位打者になった時、長崎選手の言うように、平常心で打席に立つことはできないと思います。
モチベーションとメンタル面の理由からわたしは梶谷選手は休場すると予想します。
これまでの同率首位打者
これまで同率で首位打者を取ったケースが2度あります。
1969年 張本勲(東映)と永渕洋三(近鉄)打率は.333
張本のいる東映フライヤーズが先に全日程を終了し、永淵のいる近鉄が2試合を残している時点で永淵の打率が張本を上回っており、永淵は残り2試合を欠場すれば単独で首位打者を獲得出来る状況ではあったが、チームが阪急ブレーブスとの残り2試合の直接対決を連勝すれば逆転優勝するチャンスであったため欠場するわけにはいかず、最初の試合はスタメンで出場した。
しかし、この試合で近鉄は阪急に敗れ、阪急のリーグ3連覇が決まり、近鉄は優勝を逃した。永淵自身もこの試合は4打数1安打となり、打率2位だった張本と並んだ。そして最終戦は欠場し、張本と首位打者を分け合った。(wikipedia)
1988年 篠塚利夫(巨人)と正田耕三(広島)打率は.333
投手のすぐ横に強めのプッシュバントを決めて、打率が篠塚に並びました。そしてその後の試合を欠場。
梶谷選手は多分、欠場すると思いますし、ぜひそうして欲しいです。そうなると史上初の同じチームでの同率首位打者誕生です。