6月22日にこの記事「マイバッグは持つな、レジ袋は買え」という記事を書きました。こちらです。
今回はこの続編です。ズバリ「レジ袋有料化は単なる儀式」という話です。
この話はアゴラの言論アリーナで、池田信夫氏と環境コンサルタントの森下兼年氏が対談する形で話しをしていますので、内容をまとめる形でご紹介します。本編はこちら。
ゴミの分別は必要か
国(環境省)はゴミの排出量を減らすという方針だが、焼却炉は生ゴミを燃やす時に単独では燃えることができない。分別しすぎて熱量が不足し、2000年以降は一緒に燃やさないと逆に熱量が足りなくなってゴミが燃えない。
焼却炉自体が燃料が必要で自治体によってはプラスチックを燃やしている自治体もある。なので、多くの場合立ち上げ(発火)の時の燃料として、重油を一緒に燃やしている。生ゴミは水分が75%のあり、それだけだと単独では燃えない(燃やすのはある程度のカロリーが必要)。
つまり、わざわざ立ち上げの燃料として油を使っているのである。それだったら、ペットボトルも生ゴミと一緒に燃やした方がいい。。
今頃意識を言い出す時代遅れ
なぜそうなるのかというと、今までは環境と意識は地球温暖化、ゴミは出すなとかいう話しだった。今は技術が進んでゴミを燃やしても大丈夫なのに今頃になって、また環境や意識を言い出している。
ペットボトルはリサイクル不可能
一旦出たプラスチックゴミは、汚れや食べ残しでリサイクルすることは不可能。大量の水で洗浄したり他の環境を汚してしまうからだ。粉々にしてリサイクルするためには汚れを取ったりするとプラスの価値にはならない。
ペットボトルはリサイクルするとペイしない。石油の価格が下がると市販で売れることはなく、補助金なしでは成り立たない。
リサイクルは再利用することによって資源の無駄がなくなると思っているが、金銭ベースだとリサイクルのペットボトルはマイナスの価値しかない、というバカバカしさ。今はペットボトルのほとんどは鉄鋼メーカーが買い取って、鉄を作る時の燃料としている。
ゴミは多い方が良いという不都合な真実
分別しないゴミは燃やして発電している。プラスチックも分別せずに燃やして熱エネルギーにして回収すれば良いだけ。
今の最新の焼却炉はガス化溶融炉(Wikipedia)といってゴミを蒸し焼きにする。蒸し焼きにするとガスが出るので、ガスを利用して完全燃焼するという高度な仕組み。有害物質は全くなくゴミは多い方が良い。熱エネルギーとしてリサイクルするということもリサイクル。
CO2が出ないからCO2が出ないから地球に優しいと言っているが、レジ袋を燃やして発電してエネルギーとして回収するなら同じこと。レジ袋は単なる儀式、使い捨て文化の意識を変えることが目的で実際はCO2削減には全く意味がない。
トータルCO2削減をするならリサイクルせずに燃やすのが正解
2035年までにプラスチックをリサイクルするというのが国の方針だが、燃やす方が社会的コストが安い。
プラスチック燃料専門の発電所は世界初で日本に1つしかないのは、なかなか(造る)許可が得られないから。悲しいかな、建前論で許可されない。
燃やして電力として回収するのが正解。CO2も出ないし、エネルギーとして回収する方がいい。プラスチックを燃やして熱に変えれば、エネルギーとして回収すればトータルのCO2の削減にもなる。
そもそも燃やして分解しないプラスチックを作っていることの方が問題。燃やして問題のないプラスチックを作れば良い。
というわけで、みなさんがリサイクルのためにせっせと分別しているペットボトル、そしてレジ袋はまとめて燃やして熱エネルギーとして回収すれば、コスト削減にもなり、トータルとして見た場合のCO2削減にもなる。
全く無駄なことを一生懸命やっているこのバカバカしさ。しかし、これを途中から変えるのは宗教改革に近いようなものではないかと思います。放射脳、コロナ脳に加えて、リサイクル脳という言葉が生まれそう。