コロナ狂想曲4つのバカバカしさ

コロナ

自粛生活の中、ふと不思議な気持ちに襲われる。それは、「一体全体、我々は何にここまで怯えているのか」という気持ちだ。

テレビでは四六時中感染者情報を流し、コメンテーターは声高にコロナの怖さを訴える。役所のスピーカーは朝昼晩に命を守る行動を促し、街に出れば行き交う人はマスクをつけ、コンビニのレジはビニールのカーテンで遮蔽され、スーパーのレジでは前の人との距離を取るように停止線が引かれている。

飲食店はシャッターを閉じ、開いている店は必ずと言っていいほど「テイクアウト始めました」の張り紙がある。自粛に逆らって営業などしようものなら、自粛警察とやらが出てきて営業している店を名指しし、嫌がらせのような電話や行為を行って非難する。

自粛に応えず営業を続けるパチンコ店のガラスが割られる事件に至っては、もはや自粛警察どころか紅衛兵にさえ思える。

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1.数値根拠のない緊急事態宣言

政府は4月7日に緊急事態宣言は安倍総理の説明によれば、「東京都では感染者の累計が1,000人を超え、このペースで感染拡大が続けば、2週間後には1万人、1か月後には8万人を超えることとなる」ことを防ぐことが理由に7都道府県に発令した(16日には対象を全国に拡大)。

そのために3密を避け、極力8割削減接触機会を減らすことにより、2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせるとした。結果は5/6時点で都内の感染者は約4千8百人、8万人には程遠い人数だった。

にもかかわらず、緊急事態宣言の終わりであるはずの5/6に全国で1万人近い方々が療養中であり、500人の死者が出ているとの理由で延長を宣言した。

そして緊急事態宣言がいつ終わるのかという数値目標は示さず、大阪の吉村知事が独自の数値目標を示すと、西村大臣は「数値はこれから作る」と発言した。5月14日に39県を解除したが、残る都道府県の解除については、「直近1週間の新たな感染者数が10万人当たり0.5人程度以下」になることを目安とするとした。

これを東京都に換算すると1日あたり10人以下だが、なぜそうなると解除できるのかの根拠は示していない。目標を示さず延長を決め、後付けで高いハードルを決めるのなら、いくら国民が努力しようが解除などできない状態にも陥る。

しかも、データを見ると実際には感染者数は3月の末に既にピークアウトしており、緊急事態宣言に意味があったのかとの疑問も出てきている。

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2.死者数が欧米の1/100であることに触れない

5月頭の死者数は日本の約700人に対して、アメリカ8万人、イギリス3万人と、文字通り桁違いの数字である。尾身副座長はこの理由について3つあげた。そして、1番重要なのは「国民の健康意識の高さ」だとの説明をしたが3つの根拠はいずれも示していない。

2倍や10倍というならまだしも、100倍の差を健康意識の差に求めることに少々違和感を覚える。正直、日本における今般のコロナ禍において解明すべき1丁目1番地は、100倍の差の理由を明らかにすることだと思うのだが、不思議とそのことには専門家会議もメディアも全く触れない。

春節での中国からの入国者は100万人とも言われ、渡航制限をかけたのはアメリカよりはるかに遅れている。アメリカが中国を入国禁止にしたのは1月31日、そして3月12日には欧州からの渡航も禁止にした。

日本が中国を入国拒否にしたのも同じ1月31日だが、それは感染源となった武漢市を含む湖北省のみ、その後対象を浙江省にも広げたが、あくまでも一部の入国禁止で、中国からの全面的な渡航制限をかけたのは3月9日、アメリカに遅れること1か月以上である。

死者数がアメリカの1/150であることは、何か他の理由があると考えるのが普通ではないだろうか。巷ではBCG仮説等々が言われているが、科学的な解明を日本が先導して行うべきだと思う。

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3.コロナだけにゼロリスクを求める

インフルエンザの死亡者数は年に約1万人、結核は約2千人、C型肝炎は約2.5千人、交通事故死者数は約3千人、家庭の浴槽で溺死する人は約1.9万人となっておりコロナで亡くなった人よりもはるかに多い。多いということは死亡する可能性が高いということなのだが、なぜだかコロナを極度に恐れる。

外出する時自分だけは交通事故に遭わなと思っている。インフルエンザには感染しないし、感染しても死ないと思っているから、ワクチンがあっても2人に1人しかうたない。お年寄りは寒い真冬に命がけで入浴しているわけではなく、自分は入浴死しないと思っている。

しかし、なぜかコロナにだけは、かかって死ぬような気がする。なぜだかわからないが、他の死者数より少ないコロナが怖いのだ。そして政府はコロナでは絶対に1人も死なないような施策をうとうとし、国民はそれに賛同(4/7の緊急事態宣言が遅すぎたという人が8割、5/6の延長に賛同した人が8割)する。

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4.コロナ禍による二次的被害を考えない

失業率と自殺者数という2つの数値は相関関係にある(自殺の状況をめぐる分析第2-9図(厚労省))。失業率が1%増えるごとに約2千人の自殺者が出るとも言われている。日経新聞によれば、2008年9月に起きたリーマン・ショック後の日本の失業者数の増加は約100万人で、今回は当時と同等かそれを上回るという予想もある。

コロナ禍は既に観光、飲食、イベント、小売、ホテル、アパレル、不動産の各業を直撃し、現時点でものっぴきならない状態にあり、これからもっとひどくなる。

これだけバカバカしいことをやっていることに、国民は怒らなきゃいかんのにね、まったく。。

 

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